四捨五入は学校で最初に習う規則ですが、連続した計算や大量データでは、機械的な丸めが体系的な偏りと誤差の蓄積を生みます。
問題1:中間段階で丸めない
1.4 × 2.6 × 3.8 を各段階で小数1桁に丸めると、1.4 × 2.6 = 3.64 → 3.6、3.6 × 3.8 = 13.68 → 13.7。直接計算すれば 1.4 × 2.6 × 3.8 = 13.832 → 13.8。途中で丸めたことで0.1ずれています。
基本原則は、丸めるのは最終段階だけ。中間では有効数字を1〜2桁多く保持します。
問題2:四捨五入の体系的な偏り
1〜4を切り捨て、6〜9を切り上げるのは一見公平ですが、5の扱いにより切り上げのほうが1つ多くなります。大量データでは結果が体系的に大きくなります。
統計では「偶数丸め」(銀行家丸め)がよく使われます。5未満は切り捨て、5超は切り上げ、ちょうど5なら最も近い偶数に寄せる。多数の値で偏りが相殺されます。
- 2.5 → 2(偶数へ)
- 3.5 → 4(偶数へ)
- 1.24 → 1.2
- 1.26 → 1.3
有効数字とは
有効数字は最初の非ゼロの数字から数えた桁数で、測定や計算の精度を表します。0.0052は2桁、5.20は3桁。末尾の0は無駄ではなく、その0も測定されたことを示します。
演算の規則:足し算・引き算は小数桁数で、最も精度の低い値に合わせる。掛け算・割り算は有効数字の桁数で、最も少ないものに合わせる。
日常での使い方
丸め計算ツールでさまざまな丸めに対応できます。財務データでは特に注意が必要です。通貨計算は通常小数2桁と決まっており、各中間金額ではなく最終結果で丸めます。
